TPTブログ

テックポート株式会社のブログです。 技術情報や製品・サービス情報、 また未経験社員がデータサイエンティストを 目指す奮闘記など、更新していきます。

DSIT講座が進化したよ

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製造業特化型データサイエンティスト集中講座
Data Science Intensive Training in Manufacturing
名前が長いのでDSITって呼びます^^*

講座の第1期が後半にさしかかり、
内容もぐっと進化しましたので、そちらをお伝えします!

Raspberry Piを導入

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とはとっても安価で小さいコンピュータです。
これを使って、現場で実際に設備からデータを取る練習を行います!

ラズパイに馴染みの無い人も大丈夫!
環境構築からサポートしてもらえるし、実際に現場で使う際も
講義資料を見返せば、同じように環境構築から行えます(^^V

こちらはモニター裏にラズパイを取り付け、
マウスキーボードに加えカメラを接続しています。
また、Coralという最新のTPUも使って、学習のスピードをアップさせます(☆O☆)!

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DOBOTでNG部品を排除

以前の記事でご紹介したDOBOTを使って
搬送設備の上を流れている部品がNGの場合は
DOBOTが搬送設備からそのNG部品を取り除いてくれるのです( ´艸`*)!
画像の判定や、DOBOTの制御はラズパイで行っています。
ds-blog.tbtech.co.jp

ではその流れをご紹介します^^*

部品について

この搬送装置は品種1を流すものですが、誤って品種2が混入してしまいました。
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OK or NGを判定

搬送装置の途中に近接センサとカメラが付いています。
部品が近接センサの下を通ると、コンベアが一時停止しカメラで撮影します。
その画像からOKかNGかを判定します!

こちらは品種1の部品。
部品の位置が矩形で囲まれ、しっかり形状が捉えられています。

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部品は品種1なのでOKと正しく判定されました。
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続いて、品種2の部品が流れてきます。
こちらも部品の位置も、エッジも捉えられました。

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この部品は品種2なのでNGと判定されました。
NGの判定の下には、部品の中心座標と、部品の個数が表示されます。
この中心座標を基にDOBOTに排除命令がいきます!!
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DOBOTで排除

ラズパイからの排除命令を受け、DOBOTは部品の中心を捕らえ
エアーを吸引して部品を取り、コンベアの外へ出します。
排除完了!!

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工夫と改善

ここまでの流れをさらっとご紹介しましたが、
もちろんさらっと一発成功したわけではありません!
何度も壁にぶち当たってきました。(やったの私じゃないけど)

以下がその工夫と改善点です。
 ①ワークの異常を見つけやすくするために焦点距離を短くした結果
  DOBOTの可動範囲と干渉→【カメラやフレームの移設】
 ②上記の改造でカメラの画郭が狭くなった為、確実にワークが入るように調整
  →【コンベアスピードの調整、制御(ラダー)の修正】
 ③カメラ照明によるハレーション対策→【囲い&LED照明追加】
 ④カメラ画像座標からDOBOT座標への変換式の為のデータ取り
  →Excelで散布図を描いて近似線から変換式の傾きと切片値の算出

③のハレーションとは、カメラのフラッシュがコンベアに反射することで
部品に重なって、部品の形状が大きく囲われてしまっています。
そのためDOBOTに間違った中心座標の値が伝わり、排除ができませんでした。

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さらに時間帯による周りの明るさにも影響を受けます。
この対策としてカメラをすっぽり囲い、照明を追加しました。
囲いの中にDOBOTが入っていけるようにカーテンを付けました。

以上の流れをこちらの動画で見られます(o^^o)♪
手作り感たっぷりの異品種除去デモをご覧ください。
youtu.be


今回ご紹介したツールを活用して、DSIT講座は後半に突入します!
これからも進化するDSIT講座の様子をお伝えしますヽ(*^^*)ノ